母と子ども

幼児教育に関するつぶやき

本質がわかる子

 

私が教えている年中さんの女の子が「わたし、海のお家に、お引越ししたいの!」とママに訴えているとの事。

 

ママの話はこう。
街中のマンションに住むこの3人家族は、海が大好きで、目の前が海という場所に「海の家」と称して別荘を持っている。夏の間、そこで過ごしている時、すぐお隣りに同じ年中さんの男の子が住んでいて、海の家に行くとその子に会えるとの事。仲良くなるうち、いつも遊んでいる幼稚園のお友達とは違う魅力がある事に気付いていったらしい。


その男の子は何とも素敵な子で、弟のお世話がよくできて、娘の事も王子さまのように、すごく大切にしてくれる。お父さんと男同志の釣りに行く。海で拾った綺麗な貝がらを集めていて綺麗な瓶に入れている。海辺のゴミを拾う。娘が好きなディズニーのプリンセスなどマンガチックなものやキャラクターには全く興味がなく素敵な絵本を見ている。テレビやゲームにも興味なく、工作、折り紙、お絵描き、砂浜遊びなどして、聴いたことない素敵な歌を歌ってる、と。別の世界の人みたいだと。


その後、親たちも仲良くなり、おしゃべりするようになった頃「どうして、そんなに良い子なんですか?」と尋ねると「そうですか?普通に育てているだけですけどね。強いて言えばシュタイナー教育を実践している保育園に通わせている事でしょうか。」
と仰ったとの事。

 

うわぁ〜〜〜!
やっぱりね〜!

 

やはり幼児期にどんな教育を受けているか?どんな子育てをされているか?で、子どもは輝くのだ。


私も今は受験指導をしているが、昔はシュタイナー教育を長く学んで幼稚園で実践していた。ドイツにも勉強に行って、あの教育に夢中になった。今の自分があるのはその時期の学びが根底にあると思っている。


何だかとっても嬉しくなって、また本棚からお気に入りを取り出して読み直している。

 

彼女は小さな心で、その男の子の本質を見抜いたのだと思う。彼女の通うインターナショナルスクールにはない、シュタイナー教育の本質を、その男の子の中に。
素晴らしい感性だとこの子どもたちに感謝したい気持ちだ。

 

彼女のママはしばらくして「受験はしない」と決断した。これもまた素晴らしい。勇気のいる事だったと思う。ご夫婦で、この子をどう育てるか?しっかりとした信念を固められたのだと思う。


私は受験指導はしているが、決して受験を推奨はしない。
この世の中の在り方をよく見てよく聴いて、今の時代が求める教育をしたいと思っている。


だからそのママに、私からはシュタイナー教育のお勧めの本を(絶版になったから中古だが)プレゼントした。

 

このように嬉しい出来事は、自分の糧にしたい。そして今している仕事を振り返り、反省し、さらに高みへと成長したい。

 

子どもって、やっぱりいいなぁ。